海外育児:子どもへの日本語の教え方 継承語

海外育児:子どもへの日本語の教え方 継承語

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親のメソッド 
発達科学コミュニケーション

こども発達コーチの山田ちあきです。

 

海外で生活している子ども達に、日本語を教えても、

現地の学校やインターナショナルスクールに通い始めて、

学校で使うことばが日本語でないと、なかなかお母さん自身が

子どもの時に日本語を覚えていったようには

伸びていかないと感じられるお母さんも多いと思います。
 

そのような海外で暮らしているお子さん達には「継承語としての日本語教育」

をした方がいいというお話を聞かれたことが

ある方もいらっしゃるかもしれません。

 

継承語って一体何なのでしょうか?

中島和子トロント大学名誉教授の資料をもとに

まずは、母語と比べてなにが違うかみてみましょう。

 

母語は、生まれてから一番初めに覚えたことば(言語)で、

一番よく理解できて、

一番ひんぱんに使って、

アイデンティティが持てて、

他の人にもネイティブだと思われることば(言語)です。

 

日本で教育を受けてきた日本人のお母さんにとっては日本語が母語といえますね。

 

では、継承語はどうでしょうか。

母語と同じように一番初めに覚えたことば(言語)ですが、

学校で使ったり、習ったりすることば(言語)の影響で母語のようには

フルに伸びないことば(言語)といえます。

 

継承語を使うのは家庭が中心で、

他の人にはネイティブだと思われていて、

できないと恥ずかしいと思うことば(言語)だと言われています。

 

(参考資料:東京学芸大学国際教育センター主催第8回国際教育センターフォーラム「First Things First: 母語・継承 語の重要性の再確認」中島和子トロント大学名誉教授)

 

海外で日本人のお母さんに日本語で育てられているお子さん達で、

現地の学校やインターナショナルスクールに通っているお子さん達に

とっては日本語は継承語ということができますね。

 

継承語ではなくて日本に住んでいる子どもと同じように日本語を教えて

いこうとしたらどうなるでしょうか。

週のうちほとんどの時間は、学校で違うことばで学んでいるわけですから、

その上、日本の子どものようなペースで日本語を学んでいくことはかなりの

負担になります。

日本語自体に触れる機会も限られているので、ことばの数も同年齢の

日本の子どもたちよりは少ないのは当たり前なので、

その学年の教科書の作文・読解は難しくなっていきます。

覚える漢字の数も多く感じて、いっぱいいっぱいになってしまいます。

そして、

日本語難しすぎる!苦手!と劣等感を感じたり、日本語を使うのを

恥ずかしがるようになってしまいます。

 

そうならないように、

日本でお母さん達が受けてきた母語としての

日本語教育ではなくて、この継承語としての日本語教育の視点がとても

大切になってくるのです。

 

 

次回にどのように継承語としての日本語の教育をしたらよいのか

お伝えしたいと思います。

 

子どもの言葉の発達や発達が心配だから、
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海外育児:海外で子育てしてても日本語を使った方がいいの? 方法

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こども発達コーチの山田ちあきです。

 

前回は、海外で子育てしていても日本語を使うことの大切さについて

お伝えしました。

「親子の対話、コミュニケーションがしやすい」

「ことばを通して文化も伝える」という二つのポイントは、

子どもが成長して大きくなってきたときに

⭐︎ 親子の対話、コミュニケーションがとれるかどうか

⭐︎ 自分は何者なのかという子どものアイデンティティ

を安定したものにできるかどうかという子どものこころの発達に

とても重要だというお話でした。

 

今回は、どのようにして日本語を伝えていけばいいのか? 方法に

についてお伝えしたいと思います。

 

「その言語(日本語)を使うはっきりとしたルールをつけること」

が大切です。

例えば、日本人のお母さんは日本語で話しかけ、お父さんはフランス語や英語など

お父さんのことばで話しかけるなど「一人一言語」ではっきりさせてあげます。

 

はっきりとしたルールがないと、使いやすいことばの方を使うようになったり、

文章の中に違う言語のことばが入り混じるようになったりしてしまいます。

例えば、お父さんはフランス語、お母さんは日本語というルールがあれば、

子どもは、リンゴをパパはをune pommeというけど

ママはリンゴというという違いは分かって、

人によって使い分けることができます。

それがルールがなくて、une pomme も「りんご」もどちらでも通じて

どちらでもよくなってしまうと

フランス語を話していたかと思ったら「りんご」という日本語のことばが入ってきて、

フランス語しかわからない人には「??」この子は何をいっているのだろう?

と思われてしまうことになります。

日本語しかわからない人と話していても、une pommeが突然出てきて「なに、なに?」

ということになってしまうのです

もちろんルールをきちんと作っていても、フランス語では知っていても日本語では

知らない単語がある場合は、小学生ぐらいになると日本語で話している途中で

「日本語でなんていうかわからないけど、フランス語では◯◯が、、、」

と話すこともあります。これは日本語とフランス語の違いがわかって話せて

いるので、日本語の単語を教えてあげれば、次からは日本語で話せるように

なるので問題ありませんね。

 

ではルールを作って、具体的にはどのように話しかけたらよいのでしょうか。

小さいお子さんには以前かいたように(こちら

「あ、赤い車、早いねー」「カタツムリがいるね」など

子どもが興味を持っていることをお母さんも一緒にみて、

ことばを添えてあげたり、

「ご飯食べるよー」「美味しいね」など自然に出てくる

ことばで、できるだけ楽しそうに話しかけてあげましょう!

 

日本語の絵本の読み聞かせも、普段使わないことばが出てきます

し、楽しみながら日本語を使えるので、とてもオススメです!

 

幼稚園に通うようになると幼稚園であったことを話す時に

現地のことばで経験したことは、

日本語に言いかえるのは難しいので、おそらく現地語で出てくると思います。

それはそれで聞いて受け入れてあげて、

日本語で「◯◯をして、楽しかったんだね。」と言い直して共有してあげましょう。

「日本語でお母さんと対話をする」ことを習慣にすることが大切です。

 

ここで、特に注意してもらいたいことは、

子どもが日本語をまちがえたり、変な使い方をしても、

「なにそれ!」「変な日本語」などと批判したり、バカにしたり

怒ったり注意しないで、

言いたいことを汲み取ってあげて、「そうか、◯◯だったんだね」

と肯定的に受け入れて、聞いてあげることです。

 

子ども自身も大きくなるにつれて、自分の日本語がネイティブとは少し

違うこと、わからないことが多いことに気づいて、自信がなくなって

いきます。

そこで、一番近くにいる大好きなお母さんにバカにされたら、

日本語を話したいという気持ちが、なくなってしまいます。

日本語で話すとお母さんがニコニコと嬉しそうに話を聞いてくれる

なら、もっと日本語ではなそう!という気持ちになりますよね。

 

次回は、さらに海外育ちの子どもへの日本語教育の仕方について

お伝えしたいと思います。

 

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海外子育て:子どもと日本語を使う理由<バイリンガル子育て>

海外子育て:子どもと日本語を使う理由<バイリンガル子育て>

海外で子育てをしていると、子どもに日本語をどうやってどこまで教えたらいいのか迷うことってありますよね。ここでは海外で子育てをしていても日本語を使った方がいいワケをお伝えします!

日本では当たり前のように見聞きして、話している日本語ですが、海外で暮らしていると、特別な都市でない限り、家の外ではあまり聞きする機会がないのが現実ですね。

旦那さんは日本語が分からないし、外でも誰も分からないと、孤独に感じることもありますね。

外で日本語で子どもに話していると、人に振り向かれたり、ジロジロ見られたり、びっくりされたりすることもあります。

そして、子どもに言葉の遅れとか現地校の学校の遅れがあると、母親の自分が日本語で話しかけているせいだから?と自分のせめてしまうお母さんもいらっしゃるかもしれません。

私もつい自分のせいかなと思っていました。

⒈海外でも子どもに日本語で話した方がいい理由

お母さんが現地の言葉を流暢に話し、コミュニケーションに支障が全くない場合は絶対にとはいいませんが、私は、お母さんの言葉・母語で自分の子どもに話すことはとても大切だと考えています。

⒈ お母さんの気持ちや考えを一番自然に楽に表現できるのが日本語だから

お母さんの気持ちや考えを一番自然に楽に表現できるのは、どの言葉でしょうか。現地に若いときから長く住んでいて、英語とか現地語の方が話しやすいという方も中にはいらっしゃるかもしれません。

考えるまでもなく、日本語!と思われた方の方がいいのではないかと思います!

お母さんの気持ちや考えを自然に楽に伝えられますよね。たまに日本人の友達と日本語でたくさん話すとスッキリした〜と感じるのは、やっぱり日本語の方が話しやすいからというのがありますよね。

お母さんが楽に自然に気持ちや考えを伝えられる言葉の方が、子どもにも伝わりやすく、親子の対話、コミュニケーションがしやすいんです。

⒉ 子どもに自分の母語を伝えることで、文化も伝えられる

子どもに自分の言葉・母語を伝えることで、文化も伝えられるんです。

例えば、食事の前の「いただきます」「ごちそうさま」の挨拶は、フランス語の「bonne appétit」「Merci」や英語の「Let’s eat」「Thank you for the nice meal.」では置き換えられないものですよね。

⒊ 子どものこころの発達にとても重要

上の二つのポイント「親子の対話がしやすい」「ことばを通して文化も伝える」は、子どもが成長して大きくなってきたときにもいえることです。

子どもが自分は何者なのかという子どものアイデンティティを安定したものにできるかどうかに関係していきます。

自分は何者なのかというアイデンティティは、自分が使う言葉の影響も大きくあります。

「日本語は全然話さないけど自分は日本人なのか?」という疑問が湧いてくることもあります。
子どものこころの発達にとても重要なポイントになるのです!

⒋ 日本語が伝わらなかったときにどうするのか。

実際には、お母さんが現地の言葉でコミュニケーションがスムーズにできなくて母語の日本語も使っていないご家庭もあります。

これは、移民の1世と2世の間でよくみられるコミュニケーションのトラブルです。日本でもインドシナ難民とか、日系ブラジル人のご家庭からご相談を受けていました。

お子さんが思春期ぐらいになって少し難しい時期に、お子さんの悩みや将来のことなど大人になるためにとても大切な話を親子ですることが難しくなってしまって困っているというご相談でした。

対応としては、もし今お子さんのことが心配で心配で、どちらの言語でも、叱ったり、指示したり、否定的なことばかり言ってしまっているとしたら、それをやめてもらうことをまずはお勧めしています。

それを止めてから、お子さんができていること、当たり前にやれていることを、ジェスチャーでもいいので、肯定してあげます。それだけでも子どもは変わってきます。

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最後まで読んでいただきありがとうございます!

山田ちあき
発達科学コミュニケーショントレーナー

臨床心理士
Psychologue

 

 

 

バイリンガルで言葉の発達が遅いときの対応方法

バイリンガルで言葉の発達が遅いときの対応方法

海外で子育てをしていると、住んでいる国のことばとお父さんとお母さんの使うことばが違ったり、お父さんとお母さんの使うことばが違ったりして、お子さんたちは、バイリンガル・マルチリンガルの環境で暮らすことになりますね。

1、2、3歳と体はきちんと育っている。

子どもの言葉だけが、他の現地語だけで育っているモノリンガルの子どもや家庭では日本語だけで育っている子ども、国際結婚家庭でお家でもバイリンガル環境の子どもと比べて遅いこともあります。

そんなときに、バイリンガルだからなのか?発達障害(自閉症スペクトラム)だからなのか?知的な能力が弱めだからなのか?単なる個人差なのか?自分の育て方がよくなかったのか?と不安になってしまうこともあるかと思います。

言葉の発達が遅いお子さんには、ゆっくりなところや弱いところがあることも多いです。お母さんの育て方のせいでは決してないのでご自身を責めないでくださいね。

日本では、近所の保健センターで1歳6ヶ月児検診や3歳児検診があるので、心配なことがあれば、日本語で保健師さんなどに相談できます。

しかし、海外に住んでいると現地語で、お医者さんなどに相談をしないといけないことになりますね。

ここでは、言葉を育てるためにお母さんが海外在住でもお家でできることをお伝えしたいと思います。

お母さんができることは、お子さんのからだとこころを育てるための

・生活リズムをととのえる
・体や手を使って十分に遊ぶ
・気持ちを安定させる(お母さんも!)

ことです。

そして、その土台の上でお子さんとのやり取り、コミュニケーションです!

具体的には、お母さんから「これは車です!」と一方的に話しかけるのではなくて、子どもが興味を持っているものをお母さんが一緒にみて、「あ、赤い車だね」「早いねー」「行っちゃったね」と実況中継します。

また、これからやることや何かをやっているときに「ごはん食べるよ」「おいしいね」「パジャマに着替えるよ」「はい、ズボン脱ぐよ」など自然に出てくる言葉で、できるだけ楽しそうに話しかけてあげましょう!

お子さんが、何を言っているかさっぱりわからない、日本語でも現地語でもない宇宙語のようなことばで何か話すこともあります。

そんなときは、「さっぱりわからないよ」と否定するのではなく、ジェスチャーゲームで当てっこをしているような感覚で、対応してあげましょう。

お子さんの様子からどんなことを言いたいのか想像して、「車であそんで、楽しいね」「積み木が崩れちゃって残念!」などこどばを添えてあげましょう!

もちろん外れることもありますが、自分に注目してくれて、言っていることを聞いてもらえると、うれしくなって、もっと言おうという気になってくれるはずです!

ぜひ、やってみてみてくださいね!

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山田ちあき
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