今回から、「集中力がない子・落ち着きがない子」(注意欠陥・多動症ADHD傾向)シリーズでお伝えします。
なぜかというと集中力がなかったり、落ち着きがない子を育てるのは、とても大変だからです。集中力がなかったり、気がそれやすい子は、落ち着きがない子達よりも目立ちませんが、忘れ物や物を失くすことが多くて、困ることも多いと思います。
そして、そんな子ども達は、叱られる機会が多くなってしまい、自分はこのままでいいのだという「自己肯定感」や自分にもできるという「自己効力感」が育ちにくくて、大きくなるにつれて、うつ病や行為障害などの二次障害になることもあるといわれています。
なので、二次障害になる前に、ご家庭でお子さんの特性の理解を深めてもらい、その子にあった対応をしていただきたいのです!
では、その「集中力がない子・落ち着きがない子」 (注意欠陥・多動症 ADHD傾向)とはどのようなものなのでしょう?
注意欠陥多動症(障害)には、主に不注意(注意がそれやすい)、多動性(じっとしていられない)、衝動性(思わず行動してしまう)の3つの症状があります。
それぞれ具体的にお伝えしますね。
一つ目:不注意(注意がそれやすい)
・細かいところまで注意ができない
・話を聞くときに集中しつづけることが難しい
・話しかけられても聞いていないように見える
・やらないといけないことを終わらせられない
・時間の管理が苦手で締め切りを守れない
・勉強など精神的に努力を続けてしないといけないことをいやがる
・物をよくなくす
・気がちりやすい
・忘れっぽい
2つ目:多動性(じっとしていられない)
・手足をそわそわ動かしたり、イスの上でモジモジする
・座っていられずに立ち歩く
・やたらと高いところにのぼる
・静かに遊ぶことができない
・じっとしていない
・しゃべりすぎる
3つ目:衝動性(思わず行動してしまう)
・質問が終わる前に答える
・順番を待つことができない
・人の物を勝手に使い始める
・他の人の邪魔をする
・カッとなることがよくある
・興味があると飛びつく
といった特性が見られます。
(アメリカ精神医学会 (APA) が作った診断基準 DSM-5:『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版)による)
読まれてみて、ご自分も当てはまるというものがあったのではないでしょうか。私も不注意傾向がけっこう当てはまります。通常の発達でもみられることですが、診断がでるかどうかの線引きがあります。それは、上でお伝えした症状が、下の条件をクリアした時です。
・学校生活などに悪影響があるかどうか
・12歳になる前からあるか
・家庭や学校などの二カ所以上で見られるか
・その症状が他の精神疾患(例えば:統合失調症、気分障害、不安症、解離症など)で説明できるかどうか
悪影響という言葉は分かりにくいかもしれませんね。本人や周りが困っているというのがポイントです。本人は困ってなくても周りは困っていることもあったりします。
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最後まで読んでいただきありがとうございます!
山田ちあき
発達科学コミュニケーショントレーナー
臨床心理士
Psychologue