フランスでの子育て:発達障害グレーゾーンの子ども達 <発達障害 ADHD 海外 子育て>

海外子育て
フランスでは発達障害グレーゾーンは一般的にはあまり知られていないのが現状ですが、発達障害グレーゾンの子どもたちは暮らしています。今回は、発達障害グレーゾーンのお子さんがフランスではどのようなサポートを受けながら育っていっているのかお伝えします。

フランスでの発達障害の子どもへの療育シリーズをお伝えしています。前回はフランスでどのように乳幼児の健康・発達のチェックと相談がされているのか。そして、そのシステムの中での日本人のお母さんたちの実情についてお伝えしました。

フランスでは、ことばがでなかったり、目が合わなかったり、呼ばれても反応しなかったり、手をひらひらしたりする動きを繰り返したりと明らかに他のお子さん達と違う行動が目立つお子さんは、専門医や専門機関へ行かれることを勧められます。

そこで診断がされ、公費で療育を受ける道が開かれていきます。

しかし、上のような行動がみられない発達障害のグレーゾーンの子どもは、フランスでは診断がされることは珍しいように思います。

診断は受けていないけれど発達にかたよりがあったり、凹凸がある子どもの数は、自閉症と診断を受けられている子どもよりも多いのが実情です。

どうしてグレーゾーンの子は、フランスでは診断されにくいの?

では、どうしてグレーゾーンの子は、フランスでは診断されにくいのでしょうか。2つ理由があると考えています。

1つ目:個性の範囲が広い!

一つ目は、グレーゾーンの特性があっても、学校やお家でそれほど困らないでやっていけているからです。

発達障害の診断をする時に、特性があることで学校や社会で生きていくのが難しかったり、困難な状態になっているかどうかが大事なポイントになるんです。

得意不得意の差があっても個性の範囲で捉えられることが多いと感じています。

2つ目:診断基準が違う!

2つ目は、こちらでお伝えしたようにフランスでは発達障害の診断基準が違うので、一般の医師には注意欠陥多動性障害(ADHD)は気付かれないことが多いのです。

では実際に、フランスでは発達に遅れや偏り凹凸のあるグレーゾンの子ども達がどんな風に育っていっているのでしょうか。

発達障害グレーゾーンの子どもがフランスで受けられるサポート

発達障害グレーゾーンの子どもはフランスでは全くサポートを受けられないのでしょうか。そんなことはありません。

言語聴覚士(Orthophoniste)

言葉が遅かったり、小学校に入ってから読み書きや勉強についていくのが難しい場合には、言語聴覚士(Orthophoniste)のところに通って療育が受けられます。

かかりつけ医に処方せんをもらっていけば、療育は健康保険や相互保険で全額カバーされます。

日本では子どもをみてくれる言語聴覚士はあまりみつからないのですが、フランスではある程度大きな町であれば一人は街中に個人開業していて子どもも見てくれます。

子どもの学習面でのサポートもしてくれるので、フランスの子育て中の家族にはとても身近な存在です。バイリンガルでことばの遅れがあるお子さんもよく通っています。

サポートを必要としている大人や子どもが多くて予約が取りずらくて、ウェイティングリストがあるところがほとんどです。

精神運動訓練士(Psychomotricien)

体の使い方が上手でなかったりする場合は、精神運動訓練士(Psychomotricien)のところで療育を受けられます。

日本では作業療法士が対応してくれるのですが、子どもをサポートしてくれるところは少ないのが現状のようです。

こんな感じでフランスでは、診断はされなくても、発達障害やグレーゾーンの子どもが苦手なところに合わせて専門家にサポートしてもらっています!

学校でのサポート

苦手なことが目立たなくて、学校の勉強にも問題がない子ども達は、言語聴覚士や精神運動訓練士のサポートはうけないで学校で過ごすことになります。

前に近所のフランスの公立小学校の低学年クラスをのぞかせてもらったことがあります。

一クラス25人ぐらいですが、そのクラスの中に日本人の私から見たら、注意欠陥多動性障害(ADHD)の診断がでてもおかしくないのでは?というくらい落ち着きがない子が2、3人はいました。

知的な遅れはあまりなさそうな自閉症スペクトラムっぽい子どもも1、2人はいます。

両親が外国人で家ではフランス語を話さない環境の子ども達も半分ぐらいいます。学習障害なのか、単に学習の遅れなのかわかりにくいのですが、読み書きが遅れている子どもは半数ぐらいいるようです。

そんな環境なので、発達にかたよりがあったり、凹凸があっても、学校では見過ごされがちではあります。

行動面で目立ったトラブルや友達関係で苦手なところがでてくる子どもは、学校からの連絡帳に行動面で落ち着きがないなど書かれて親が担任の先生と面談することもよくあります。

ただ叱るだけではなく、親と担任でどのような対応をしたらよいのか相談するようです。

必要であれば、個人開業している心理士のところや心理教育センターのようなところへいくように担任から勧められることもあります。

そして、友達が欲しいと思っている場合は別ですが、他の子どもと仲良くなれなくて孤立してしまう子どもは、自分の世界があって、好きなことができる子どもであれば、孤立していても日本ほど問題視はされない環境ではあります。

こんな感じでフランスでは診断を受けていない発達障害やグレーゾーンの子ども達が育っていっている状況です。

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最後まで読んでいただきありがとうございます!

山田ちあき
発達科学コミュニケーショントレーナー

臨床心理士
Psychologue

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