ADHD傾向があるお子さんは、人の話を聞いていてもすぐにどこかに気がそれていってしまうなんてこともありますね。今回は、ADHD傾向の気がそれやすい子は「どうして集中して話が聞けないの?」というご相談への回答と具体的にどんな対応ができるかお伝えします!
ADHD傾向の気がそれやすい小学校1年生のCちゃん。
学校でもお家でも大人が話していることを聞いていない様子で、外の音に反応して窓の方を見たりしているようです。消しゴムに鉛筆を刺すのはいつものことで消しゴムは穴だらけです。
学校の勉強もよくわからなくなってきたみたいで、家で一緒に勉強しようとしても、もすぐに違うところを見たりして、集中が続かなくてお母さんも困っています。
皆さんはどう思われましたか?
勉強に興味がないのかなと一思えるのですが集中力をコントロールすることが苦手なよう
にもみえます。
話に注意を集中させて、集中を継続できるようになるには、
①ひとつのこと(A)に注意を向け続ける力
②他のこと(B)に注意を切り替える力
③元のこと(A)に注意を向け戻す力
の3つの力が必要です。
話が聞けない子は、このどれかの力が弱いか何個かが弱いのです。
Cちゃんの場合は、お母さんのお話では
・好きなことには没頭して時間になってもやめられない
・マンガを読んでいる途中でレゴで遊びだして、その後カードをだしたりして部屋がぐちゃぐちゃとのことでした。
好きなことに没頭できるので①の力はありそうです。
違う遊びに切り替えることができているようなので②の力もはありそうです。
見えるもの、聞こえるものに反応して、元のことに戻ってこられなくなってしま
っているので、最後の③は難しそうな印象です。
この状態と、集中力のコントロールが難しい「不注意」の状態といいます。
では元に戻ってきてもらうためにできることって何でしょう。
「お〜い、戻っておいで!」と声をかける。で戻っていたら相談していませんよね。
まずは
聞いてほしい話があるときはこどもと目を合わせてから話しましょう!
気がそれてきているなと思ったら後ろから声をかけるのではなくてまた目を合わせて話しましょう。
あまり落ち着かないようでしたら、5−10分で区切りを入れて気分転換にバランス感覚をつかえる遊びを入れるとスッキリするかもしれません。
注意を向け戻す練習としては遊びながら自分の体へ注意を向ける・向け戻す練習がオススメです。
例えば、背中に数字やひらがなを書いて当ててもらう。
子どもが目をつぶっている間に手や足にポストイットを貼って、どこについているか当ててもらう。
子どもが目をつぶっている間に背中などに洋服の上から洗濯バサミをつけて、どこについているか当ててもらう。
足の裏にいろいろな肌触りのするもの(たわし、スポンジ、タオルなど)をこすりつけて、何か当ててもらう。
などなど。
小さいお子さんには、「一本橋こちょこちょ♫」の遊びが自分の皮膚感覚に注意を向ける楽しい遊びですね。
やっている途中で注意がそれてしまっても、自分の体の感覚なので、注意を戻しやすい
んです。
お風呂に入っているときや、ちょっとした時間でぜひ試してみてくださいね。
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最後まで読んでいただきありがとうございます!
山田ちあき
発達科学コミュニケーショントレーナー
臨床心理士
Psychologue